乗っ取りマンが私の管轄している支店の次期予算策定について勝手に作成し役員承認を得るような手続きを進めていました。流石に他の役員連中からこの予算は到底無理があるとのことで再度見直しの機会を頂き前年実績プラス10%の予算で承認を得ることができました。
乗っ取りマンが次に仕掛けてきたことは私の管轄している人材を他支店もしくは本社への引き抜き工作です。
優秀なエンジニアや営業を抜いて弱体化させる計画です。
これは私の管轄支店だけではなく社長グループベッタリマン以外の他の支店へも行われました。
このように書いていると物凄い会社のような感じですが、実は表に出るような仕掛けではなく裏でコソコソと行われているため、周りはこのような事態について知らない状況となっています。
よく人事や新事業等は発表されるまで社員は知らない状況と同じことです。
私の勤めていた会社は良くも悪くも支店長クラスまでは情報が降りてくる会社だったため、色々と手が打てて悪い状況を回避できました。
また本社で居づらくなった人達を私の支店へ転勤扱いで回してきます。
これが実は幸い良い方向に転換し環境を変えることでやる気を失っていた人たちがやる気になり、よく働き良いアイデアも出してくれました。
良い循環が重なりさらに売上げを伸ばす状況となります。
その頃乗っ取りマンは私の管轄する支店では手が打てなくなったのか違う手段に出てきました。
やはり大手企業で勤めていただけのことはあり、計画と立てることについては良い方針を出してきます。しかし彼の中であった乗っ取り計画が予定通りに進んでいなかったため、少しことを焦ったのかもしれません。
創業者である会長の押し出しを計画したようです。
すでに会長からかなりの権限を奪っていましたがまだ会長にシンパがいると勝手に思い込んでいたようです。
前に大手企業にいたのでそのような派閥等が当たり前に思っていたようですね。
取締役会で会長の退任決議を議題として提示したようですが、ほぼすべての役員から反対を受け、この乗っ取りマンの計画は終了となりました。
社長の甥っ子を入社させたり色々と社長に気に入られるような政策を行っていたようですが、社長の方が一枚上手でこの乗っ取りマンを利用するだけ利用したようです。
このようなことがあり会長がめでたく復権できました。
その後、今度はメイン銀行から出向の形で経理部にオカタイマンの登場です。
東大卒でしたが都銀の出世街道からは外れたようで、残りのサラリーマン人生を過ごそうとしているみたいです。
物静かな人でしたが銀行特有の改革案矢継ぎ早に出してきました。
また営業には多少の無駄が必要と考えていたのですが、そのような部分にもメスが入ります。
出張へはこのルートを使えや宿は本社が指定し予約を取るといった形です。
宿はなかりランクが下がり、暗ーいどんよりしたようなホテルばかり選択されます。
そうなると出張へ行きたくなくない人が続出し経費は減りましたが売上げも減ることとなりました。
本社会議でこの部分について議題となり規定範囲内であればどこのホテルを使おうが良いのでは無いかとの結論となりました。(当たり前ですけどね)
オカタイマンの張切りは続きますが、社長の政策で大手外資系メーカーとの協業が発表されました。